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長浜八景

 中国の瀟湘八景図に倣い、日本の八景の嚆矢である近江八景ができた。その後、全国各地に八景が誕生したが、長浜八景を知る人は稀である。
 江戸期の画家山縣岐鳳が墨画淡彩の「長浜八景図」を残している。八景とは、徳勝寺、旧長浜湊、妙法寺、長浜城址、長浜八幡宮、御旅所、米川橋、長磯の夕日。
 徳勝寺は浅井亮政・久政・長政三代の菩提寺で、今も三代の墓がある。旧長浜湊は昔日の面影なく、秀吉の子・秀勝の墓がある妙法寺も本堂が焼失している。長浜城址は明治期に豊公園として整備され、今では城郭様式の歴史博物館が聳え建つ。長浜八幡宮も明治維新の神仏分離の煽りを食らい、舎那院本堂が移されるなど様変わりしている。今の御旅所は観光バスでごった返しているし、江戸期の米川橋がどのようであったかは全く知らない。長磯の夕日にいたっては、三ツ矢元町に長磯という名の踏切があるからあの辺りだろうと類推する程度である。
 そもそも、小生は山縣岐鳳のこの絵を見たことがない。古美術商だった吉田茂さんの遺族が長浜城へ寄付された、との新聞記事を読んで書いている次第である。7月15日までお城に展示されているそうなので、昔の八景と現実を見比べてたいと思っている。
 長浜市役所の都市計画課は、景観百選を選ぼうとされているようだ。皆さんは、平成の長浜八景にどこを推されるだろうか。

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